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相続争いに発展する事例

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問題なく遺産分割が終わったと思ったら
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今回の話は、あるご家族の方から、遺産分割協議書の依頼を受けたときのお話しです。

そのご家族は、父親が亡くなったので、残された子供、男兄弟3人で相続することになりました。

多額の財産はないが、不動産も預貯金等もあるので、遺産分割協議書を作成したいとのことでした。

ご依頼主は、長男さんでした。

 

長男さん
先生、遺産を分ける書面を作って下さい。

分け方はもうみんな納得しているので、こうこうこんな感じでお願いします。

石上
はい、わかりました。

話し合いがスムーズに終わって良かったですね。

長男さん
はい。

まあ、そんなに大した金額じゃないから、兄弟3人で10分程話しあって終わりましたわ。

石上
そうですか、争いがなくて何よりです。

それでは、この作成した書面に、ご兄弟皆さん署名捺印してもらってください。

長男さん
はい、わかりました。

ありがとうございました。


 

この日は、このご家族については何の問題もなく、遺産分割は終了したと思っていました。

ところが、翌週、長男さんが慌てた様子で・・・

 

長男さん
先生!協議書の内容の変更をお願いします。

石上
えっどうされたのですか?

長男さん
いや実は、あれから印鑑をもらいに次男の家に行ったら、次男の嫁が出てきて・・・

この協議書の分け方は不公平だと文句を言ってきまして。

兄弟で決めたことだからいいじゃないかと言っても、ダメダメと言うことを聞かないのです。

石上
うーん、そうですか。

長男さん
次男のやつも嫁に弱いから、「それじゃ兄貴もう一回相談し直そうか」と言い出して。

もう一度最初からになっちゃいましたよ。


 

それから、再び話し合いを行い、書面を作成し直しました。

2回目の書面で丸く収まり解決したかというと、遺産相続は甘くなく、やはり解決しませんでした。

なぜなら、次男のお嫁さんが出てきたことで、長男の嫁と三男の嫁も出てきてしまったからです。

こうなると三者三様、いえ六者六様に財産についての要望要求がありますから、もうまとまるものもまとまらなくなりました。

 

まさに円満な遺産相続が『遺産争族』になった事例です。

その後、ご家族の話し合いはこのまま平行線のようで、裁判所へ調停を申し立てるかもしれないと嘆いていました。

このご家族は手遅れですが、30代40代のアラフォー世代が突然の相続発生でトラブルを抱えないようにするためには、やはり生前に、被相続人の方を含めた協議がお勧めです。

 

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